2010年11月28日日曜日

LaFESTA 2010

ミラノにある日本人学校で毎年11月最終日曜日に開催されている
"LaFESTA"という日伊交流イベントに参加してきました.
お祭りとあって日本食の屋台も出ると聞いていたので,
日本の味が恋しくなっていた私としては喜び勇んで出かけたわけです.

同じく日本が恋しくなる時期(?)であろう浅沼さんにも声をかけたところ,
ミラノにあるサクロ・クオーレ・カトリック大学への用事も兼ねて来られることなりました.

イタリア証券取引所で通訳していただいた方から
早めに来ないと食べ物が売り切れてしまうとの事前情報を得ていたので,
入場開始直後に到着したのですが,入口には既に長蛇の列.
日本人もたくさんいたのですが,ほとんどがイタリアの人たち.
こんなにも日本に興味を持ってくださる
イタリア人がいるなんて日本人として嬉しい限りです.



屋台は中庭に開設されていたのですが,この日はあいにくの雨.
それでもラーメンに焼き鳥,豚まんにおでん.すべてのお店で行列ができていました.



串に刺さったチビ太のおでん!焼き鳥もおいしかったー!!



みそラーメン.ゆで時間が足りないのか麺が粉っぽい.ちょっといただけませんでした.




お寿司は職人さんが来て,その場で握っていました.1パック11ユーロ.これまた美味.



日本酒も販売していたので,つまみにキムチを買って理科室で一杯やってしまいました.



校内では習字教室や着物の着付け.さらには日本語の書籍販売も行われていました.



学校なので階段の踊り場にこのような貼り紙が.図書委員会とか生徒会とか実に懐かしいです.



日本人学校にも校歌があるんですね.歌詞がミラノならではでユニークです.



最後には餅つきも行われていました.臼の周りをイタリア人がグルッと囲んでいました.

食べてばかりではなく,イタリア人への貨幣意識アンケートもしっかりとお願いしてきました.
回答用紙は,後日まとめて郵送していただけることになりました.ありがたいことです.

最後に「龍馬」という日本酒をおみやげに買って,日本人学校を後にしました.
かなり散財してしまいましたが,日本をいっぱい感じることができて楽しかったです.
こういうイベントがあると日本への恋しさもだいぶ減りますね(笑).



おまけ:
この日の朝,トリノで初雪が降りました(写真はポルタノーヴァ駅周辺).
ミラノへの向かう車窓からの眺めは一面真っ白(そちらの写真は取り忘れました).
積もりはしませんでしたが,そのうちドカッと来そうな気配です.

2010年11月24日水曜日

Borsa Italiana

ミラノにあるイタリア証券取引所でインタビュー調査をしてきました.
ここまでに至る道のりは紆余曲折あり,一時は実施不可能かと思われたのですが,
10日前に急遽インタビューできることになり,慌てて調査のための準備をしていました.

お互い英語はネイティブではないので,今回は現地の通訳の方をお願いしました.
そちらもいろいろあって,決まっていた通訳の方が直前にキャンセルになるなど,
胃が痛い日々が続いていたのですが,最終的にはとても良い方に巡り会うことができました.



イタリア証券取引所の外観,ドゥオーモから徒歩数分の金融街にあります.
乗り込む前に近くのカフェで作戦会議.用語や不明な箇所を通訳の方と確認しました.



エントランスの様子.東京証券取引所のそれとは違ってものすごく静か.



昔のトレーダーが使っていたという机.かつての立合所だったところも見せていただけました.

インタビューはルールに関与している3名の方に対応していただき,
私の聞きたかったほぼすべてのことに丁寧に答えていただけました.
ルールブックからでは伝わらない歴史的経緯や思想があったりして
直接伺わないと知ることができないことがたくさんありました.
なので,私の研究にとって非常に有意義なものとなったことは間違いありません.



私が持っていなかったルールに関する資料も後ですぐに送っていただけました.
不明な点があればいつでも遠慮なくメールくださいとのことで,
今後の繋がりも作ることができ,急ごしらえのわりに大変満足できる結果となりました.



おまけ:
ミラノからの帰りの車窓から.アルプスの山々が真っ白になっていました.
朝方は霜も降りていたので,いよいよ本格的な冬の到来といったところですね.

2010年11月23日火曜日

11月のミーティング

冒頭に今日が年内最後のミーティングになるとのアナウンス.
12月はミーティングもイベントもないようなので,私にとっては寂しい限り.
ですが,Terna先生が「Shigetoは今日でみんなと最後になるけど,
メーリングリストからは外さないので,これからも繋がっていよう」と言ってくれました.
とてもありがたいことです.でも,まだしばらくは帰国しませんよ.

このミーティングは一部メンバが流動的で外部スピーカーもよく現れます.
今日はローマ大学からドクターの女性がやって来て最初にトークしてくれました.
私よりも年齢がかなり上に見えましたが,ドクターの学生とのこと.
JAISTもそうですが,トリノ大学でも40代や50代の学生は珍しくありません.
Ugoと立ち話しているときにも,彼と同じ年くらいの男性が話しかけてきたので
「同僚かい?」と聞いたら,「僕の学生だよ」と言われて驚いたことがあります.

トークは労働におけるインセンティブをどのように与えるのか?
コンピュータによる管理・評価システムなども導入されているようですが,
果たしてそこには一貫性が存在しているのか?シミュレーションによる検討です.

ドラッガーによる有名な"Management by Objectives"は確固たる評価を得ていますが,
経済学的な理論的裏付けってどのくらいなされているのでしょうか.
知識科学にも大いに関する分野なので,研究科でもこういうアプローチで
経営学の世界に迫る研究がなされると幅が広がるでしょうね.

院生さんはノンパラメトリック検定のひとつであるWald-Wolfowitz runs testについて紹介.
ずばり研究の話ではなく,シミュレーション解析に使う統計手法の説明といった感じでしょうか.
ミーティングでは広く共有したほうが良い知識もこのように発表として求められます.
あとは,やはり統計ソフトにそのままデータを放り込むのではなく,
どういう計算するから検定結果に有意性があるといえるのか.
ここまで理解しないと正確に適用できないという考えもあるのでしょう.
説明が足りないところは珍しく厳しい突っ込みがいろいろと入っていました.

最後にTerna先生からNetLogoとRの連携ツール"NetLogo-R-Extension"の紹介.
NetLogoにRの記述を直接書き込むことでRの計算と描画が使えるというすぐれものです.



試しに使ってみました.描画はともかく,Rの機能が使えるのがありがたいですね.
設定が少し面倒くさいところがありますが,ドキュメントを読めばすぐにできます.
ただし,Rの最新版には対応していないみたいなのでご注意を(R 2.10までだと思います).

2010年11月21日日曜日

鐘の音

トリノの中心街に住んでいることもあってか,近所には鐘楼がいくつかあります.
鐘の鳴り方は鐘楼ごとに違うみたいで,一番よく鳴るものは1時間ごとに時間の数だけ
そして30分ごとに1回鐘が鳴るようになっています(もちろん深夜は鳴らない).

初めて自宅で鐘の音を聴いたとき,これぞヨーロッパ!中世の香りがする(謎)
などと感激したものでしたが,いまとなっては時間を知らせてくれる便利な音
というか,若干うるさいぐらいの気持ちになってきています(トリノの皆さま,すみません).
それというのも自宅前に教会があり,その教会が鐘楼を持っているからなのですが,
そこだけではなく,昼の12時ともなると近所の鐘楼が一斉に鐘を鳴らします.

そのすさまじい音たるや何組の結婚式が同時に行われているんやーなどと
しょうもない突っ込みを入れたくなるほどですが,これが日常の出来事です.

というわけで,今回自宅のバルコニーから昼12時の動画を撮ってみましたので公開します.
雨の音が入っているので,その音と対比してもらえれば鐘の音の大きさがわかると思います.



開始25秒あたりから本格的に鳴り始めます.どうでしょうか?結構激しいですよね.

2010年11月18日木曜日

コーヒーとタバコ

イタリア人はコーヒーが大好きです.ブレイクする度に必ずコーヒーを飲みに行きます.
こちらのコーヒーは基本エスプレッソなので,砂糖をドバッと入れて飲んでいる人が多いです.
あの苦みの効いたコーヒーをブラックで飲む人は...あまりというか,ほとんど見かけません.
ただ私は最初にブラックで飲むように躾けられたので,むしろ砂糖入りが苦手になりましたが.

コーヒーを飲んでいるこの時間が実に大切で,貴重な雑談タイムとなります.
日本でも喫煙室や休憩室で重要な会話がなされるように,イタリアでも同じことが行われます.
研究の話や今後の予定など,結構な部分がここで語られているような気がします.

そしてタバコを吸いに外に出て(驚くかもしれませんが,屋内に喫煙室がありません)
そこでもまた語らいが始まるのです.私はタバコを吸わないので加わりませんが.

私がイタリアに来たとき,Matteoもなかなかのスモーカーでした.
コーヒーを飲んだ後のタバコは最高だと言ってはばかりませんでした.

ところが,サルデーニャへ行く前のジェノバ港で,「なぜタバコを吸わないのか?」と聞かれ,
「私の家族でタバコを吸う人はひとりもいないし,体にも良くないから一度も吸ったことがない」
と言うとまったくその通りだ,僕もタバコをやめるよと急に言い出して,
そこからスパッとタバコを吸うのをやめてしまったのです.

この禁煙,まだ続いているようで,前のミーティングの際にもポスドクの女性にその話をしていて
タバコをやめられたのは私のおかげだと言っていました.やめろと言ったわけではないのですが,
彼にとっては良かったのかな?でもコーヒーは相変わらずnormaleの砂糖無しです.

2010年11月16日火曜日

Madama Butterfly

イタリアにいるうちに観たいと思っていたのがオペラ.
この度,その希望を歴史あるレージョ劇場で叶えることができました.

レージョ劇場のボックスオフィスでもらってきたパンフレットをもとに
狙いをつけたのが日本人にも馴染みの深い「マダム・バタフライ(蝶々夫人)」.
欧州でも人気の演目のひとつで,一般発売と同時にアッという間に
売れてしまうので,密かに1ヶ月前からチケットを押さえていました.



開演45分前にチケットを受け取るためにレージョ劇場に到着(自宅から徒歩10分です).
チケットボックスの前に正装したスタッフがいたので,引き換え所を聞いてみると
彼がチケットを持っていました.名前を確認してチケット受け取り完了.
身分証明書を持ってこいと言われていましたが,何もなかったです(結構いいかげん).



オペラを一度も観たことがなかった私は,オペラにはドレスコードがあるらしいという
恐怖の情報をネットで目にし,この日できる限りのオシャレをしていきました(笑).
といってもワイシャツにジャケットを羽織っただけですが(靴がスニーカーだったのは内緒).
ですが,男性観客の4割ほどはノーネクタイで,中には普段着みたいな人もいました.
ザ・社交界!みたいな女性は何名か見かけましたが,ちょっと浮いてる感じでしたね.
なのでレージョ劇場での観劇はミラノのスカラ座なんかに比べると気が楽かもしれません.



マダム・バタフライということで,会場内には蝶の飾りがありました.



これまでにオペラで使われた衣装も展示されていました.



私の座席は1階席の後方.レージョ劇場はアリーナが扇形になっているため,
どの座席からも視認性が抜群とのこと.座席もゆったりとして座り心地が良いため,
お尻が痛くなるなどのストレスなく,気分良く観劇することができます.



豪華なシャンデリア!どうやって掃除するのだろう...そんなことが気になります(笑)

マダム・バタフライのストーリーは事前に勉強していたので,歌と演奏を楽しもうと
思っていたのですが,幕が開いたのっけから面食らってしまいました.
演出が現代風にアレンジされていて,本物の車とかジーパンをはいてる人がいるのです.
もっとビックリしたのが街にある看板にでかでかとプレイボーイの表紙や
マクドナルドの広告が使われていたこと.「最強の下半身」,「小倉優子」とか
「ニッポンのハンバーガーよ,もう遊びは終わりだ」とか書かれていて,
ちょっと笑ってしまいました.日本にもそんな街ないよって.

ここで興ざめする日本人もいるかもしれませんが,むしろこれで私は興味がわきました.
イタリア人から見た現代日本ってこんな感じなのかって.時代考証は難しいわけですが,
現代の日本ならある程度は正確にトレースできるはず.それなのにこういう作りなのは
イタリア人における日本の猥雑な街のイメージが大げさに表現された結果なのでしょう.
きっとそこには正確さなんていらなくって,雰囲気だけ伝われば観劇の邪魔にはならないと.

オペラはイタリア人でも言葉が聞き取りにくいのか,
上方にイタリア語字幕が表記されていました.英語字幕は当然ないわけで,
舞台での立ち振る舞いや音楽からストーリーを追っていきます.
実はこれってすごく感性を刺激する観劇方法だと後で気づきました.
音楽も歌ももちろん曲の中にそれぞれの喜怒哀楽が込められているわけですが,
オーケストラピットが見えるので指揮棒を振る大きさでも,その情感が伝わってきます.
オペラってすごいなって素朴に感動しましたし,有名なアリアである「ある晴れた日に」
を聴き終えた後には背筋がゾクゾクって震えました.



本来は目立ってはいけないのかもしれませんが,
クライマックスでは指揮者も熱が入ってか,飛び跳ねていました.
カーテンコールで観客からブラーボの声が飛んできたときには,胸がジーンと熱くなりました.

今年のレージョ劇場のオペラはこの演目でおしまい.あとはバレエのみがある模様.
バレエも観たことがないので,行ってみたいのですが,チケットが取れるか悩みどころです.

2010年11月12日金曜日

イタリア統一150周年

2011年3月17日にイタリアは統一150周年を迎えます.
「150年って意外と歴史が浅いのね」と思われるかたも多いでしょう(私もそうでした).
統一前のイタリアはいくつかの都市国家が形成されていたようです.
というわけで,以下にイタリア統一の経緯を引用記述します.

イタリアは中世以来都市国家に分裂状態にあり、19世紀になると、イタリア人としての民族意識が高まり、統一運動が活発になっていました。(イタリアの小国は神聖ローマ帝国時代以来ドイツの影響下に置かれ、19世紀には、ハプスブルク家のオーストリアに従属している国が多く、またフランスもイタリアに干渉していました。)1849年以後、イタリア統一の中心となってくるのが、サヴォイア王家が統治するサルデーニャ王国でした。サルデーニャ王国が中心となってイタリアを統一するのが一番現実的だと多くのイタリア人は考え、1849年、サルデーニャ王国にヴィットリオ=エマヌエーレ2世という新しい王が即位し、自由主義的改革による近代化とイタリア統一をめざします。そして政治家カヴールが首相に任命されましたが、ヴェネツィアをのぞく北部イタリアを併合しただけで、サルデーニャ王国の統一戦争は一時中断してしまいました。 しかし青年イタリアのメンバーとして以前から統一運動で活躍していたガリバルディが、個人的に義勇兵約1000人を集めて(千人隊あるいは赤シャツ隊)、1860年イタリア半島の南部からローマに向かって進軍。その後自分が占領した南イタリアを中心とする土地を王に献上し、イタリア半島の統一がほぼ完;成しました。ガリバルディの活躍で、ローマ教皇領とオーストリア支配下のヴェネツィアをのぞくイタリアの大部分がサルデーニャ王国によって統一。こうしてヴィットリオ=エマヌエーレ2世は、1861年イタリア王国の成立を宣言し、初代イタリア国王に即位しました。(首都トリノ)以後、1866年にヴェネツィアが、1870年に教皇領もイタリア王国に編入されていきました。(首都はフィレンツェを経て1870以降ローマ)
イタリア政府観光局公式サイトより引用




最後の説明にあるようにトリノは統一された際の最初の首都だったので,
統一150周年のイベントにも結構力が入っているようです.
市内の広場には150周年をカウントダウンする電光掲示板があったり,
ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世展なども開かれているようです.



実は自宅のホント目の前の建物で統一150周年の展示が開かれています.
(統一の英雄であるガリバルディの名を冠した通りだからでしょうか)
引っ越してきたときからあったので,6月よりも前からずーっと開催されていて入場は無料です.
今月になるまで一度も入ったことがなかったのですが,フラッとのぞきに行ってみました.



それほど大きくないスペースですが,上記のイタリア統一の経緯や首都時のトリノ写真などが
ところ狭しと並べられていました.残念ながらすべてイタリア語なので,理解はできません.
でも,モーレ・アントネッリアーナを中心とした昔のトリノの様子は,現在と比較すると
どこが変わって,どこが変わっていないか,街の変遷がわかってなかなか面白かったです.

時期によって展示を入れ替えてくれると嬉しいのですが,
こちらは来年3月の統一150周年式典まで変化しないのでしょうね.