2012年10月13日土曜日

Facebook

長らくブログへの投稿をさぼっておりましたが,近況のほとんどはFacebook上で行っています.リンクは左にバナーを設けましたので,そちらよりお進みください.このブログはアーカイブとして残しておきます.

2012年2月16日木曜日

第2回知識共創フォーラム開催案内

以前,本ブログでもお知らせしました第2回知識共創フォーラムの開催案内です.
当日の飛び入り参加もOKですが,可能な限り事前登録していただけると助かります.
3月3日(土),4日(月)に,本学の石川キャンパスにて第2回知識共創フォーラムが開催されます.参加をご希望の方は,知識共創フォーラムのウェブサイトにある聴講者登録ページにて事前登録をしていただきたく,よろしくお願いいたします.

聴講者登録ページのURL
http://www.jaist.ac.jp/fokcs/upload_paper/audienceInfoInput.php

プログラムの内容などにつきましては,下記の知識共創フォーラムのウェブサイトをご参照下さい.

知識共創フォーラムのウェブサイト
http://www.jaist.ac.jp/fokcs/

聴講参加は無料ですが,3月3日(土)の懇親会(2,000円)への参加には,事前登録をお願いしております.昼食(お弁当)の予約または懇親会への参加を希望される方は,2月28日(火)までに,ご登録いただきますようお願いいたします.

※ 28日(火)に聴講者登録ページは閉鎖されます.
お弁当や懇親会の参加については,事務局(office-fokcs@onto.jaist.ac.jp)にお尋ねください.

※ 聴講については,当日参加もできます.

皆さまのご参加を心よりお待ちしております.

知識共創フォーラム事務局
office-fokcs@onto.jaist.ac.jp

2011年11月1日火曜日

第2回知識共創フォーラム募集要項

私が実行委員を努めている第2回知識共創フォーラムが来年3月に本学で開催されます.
現在,本フォーラムでの参加発表者の募集を行っています.応募〆切は12月27日
1月10日(〆切延長されました)で,A4一枚の要旨の投稿が必要です.
論文賞も用意していますので,奮ってご参加ください.

第2回 知識共創フォーラム 発表募集案内 <http://www.jaist.ac.jp/fokcs>

 個人や組織における知識の創造・共有・活用に潜む知的神秘を解明し,より高度に成熟した知識社会を実現していくための指針を提案していくことは,知識科学の大きな学術的使命です.このような意識のもと,研究報告者と参加者が知識を共に創造していくことを通じ,広く知識科学研究の基盤を形成していくことを目的として,第2回知識共創フォーラムを開催します.

会期:平成24年3月3日(土),4日(日)
会場:北陸先端科学技術大学院大学・知識科学研究科棟5階・
      コラボレーションルーム2
住所:石川県能美市旭台1-1

1.主な構成
 第2回知識共創フォーラムは,以下の5種類のセッションによって構成されます.

[I] 招待講演セッション:
タイトル:「知識機構と認知の分散性」
講演者:下嶋 篤 教授 【同志社大学 文化情報学部文化情報学科】

[II] テーマセッション:「知識と外部世界」(20分発表,20分合同質疑応答)
 知識と外部世界との関係性について議論することで多様な観点からの共通の見解および共同研究の糸口を見出すことを目的とします.このセッションが本フォーラムの中核となります.

[III] 一般セッション(20分発表,20分質疑応答)
 本セッションでは,各自の知識科学研究の成果を報告し研究を進めることを目的とします.

[IV] シーズ(種)セッション(15分発表,20分質疑応答)
 知識の創造・活用を促進させると考えられる,自らの持つ技術やコンセプトの種を成長させることが目的のセッションです.

[Ⅴ] ポスターセッション(1時間30分発表)
 知識科学に関する内容について発表者がポスター形式で成果を発表し,参加者と議論を進めることで知識共創を促すことを目的とします.

2.対象課題
 知識の創造・共有・活用に関わるあらゆる研究を対象とします.特に,以下の課題に関係のある話題を歓迎しますが,これに限るものではありません. 

(1) 幅広い視野に基づいた社会や生活における知識の深い洞察と問題提起
(2) 知識の創造・共有・活用に関わる前例にとらわれない独創的な仮説や
  モデルの構築
(3) 知識を適切に抽出・評価できる方法論による仮説検証とモデルの洗練

3.本フォーラムでの発表の取扱い
(i)    発表のアブストラクト(1000字程度,かつ,A4で1枚)を,
       下記の「5.投稿方法」に従って投稿していただきます.
(ii)   アブストラクトの内容を査読した上で採否を決定します.
(iii)  [II]~[IV]のセッションに採録された方にはフォーラム開催の前に発表に関する論文を提出していただきます(ページ数は4-10).なお,ポスターセッションに採録された方の論文の提出は任意とします.提出された論文はweb版論文集を通じて公表されます.

4.主なスケジュール
・アブストラクト投稿締切  :平成23年12月27日(火)平成24年1月10日(火)(〆切延長されました)
・採録通知    :平成24年1月中旬
・論文提出    :平成24年2月15日(水)
・第2回知識共創フォーラム :平成24年3月3日(土),4日(日)

5.投稿方法
・知識共創フォーラムのwebサイト<http://www.jaist.ac.jp/fokcs>にアクセスし,登録の上,論文のアブストラクトのPDFファイルをアップロードして下さい.

・投稿に際して,テーマセッション,一般セッション,シーズセッション,ポスターセッションのどれに投稿するかを指定していただきます.ただし,選考結果によっては,ご希望のセッションとは異なるセッションに組み込まれることがあります.

6.論文賞
 [II]~[IV]のセッションにて発表された方の中から最も優秀であると認められた論文に対して論文賞を授与します.この他に,公共政策,地域経営の実践に寄与する優れた研究に対し,本フォーラムの開催地である能美市より能美市長賞が贈られます.

7.問合せ先
 知識共創フォーラム事務局
 Email: <office-fokcs@onto.jaist.ac.jp>





2011年10月26日水曜日

7年目の10.23

旧川口町の消費動向を調べるために長岡市や小千谷市の複数の商業施設を巡ってきました.
中越地方はスーパーマーケットの激戦区らしく,品揃えや営業時間,お客様サービス
どれをとっても,競合店に勝つべく工夫を積み重ねているなという印象でした.

さて,中越地方はこの10月23日で新潟県中越大地震から丸7年を迎えました.
このタイミングに合わせて震災のメモリアル拠点である4施設と3公園を結ぶ
中越メモリアル回廊」が整備されています.そのうち私は2施設と1公園を訪れました.



山奥の田んぼにある「震央メモリアルパーク」.2段目の田んぼが震源地になります.



震央が望める場所に子どもたちのふるさとへの想いが込められた碑が建っています.


長岡駅前にある知的情報集積拠点「長岡震災アーカイブセンター きおくみらい」.
iPad2を持ちながら震災地図の上を歩き,その地図に埋め込まれたARコードを見つけると?


どこでどんな被害にあったのか,また復興に向けてどんな活動をしてきたのか,
中越地域の震災後の状況をつぶさに知ることができる仕掛けになっています.



こちらは震災を通して育まれた絆に触れることができる交流施設「川口きずな館」.
手紙のかたちでiPad2に収録された川口5000人の「絆の物語」を読むことができます.


川口の方々から全国の皆さんへのメッセージ.夜には文字にロウソクが灯されました.


復興への願いが書かれた風船が川口の空へ一斉に飛ばされました.

7年を経て着実に復興を遂げつつある川口,町全体を巻き込んだNPO法人の設立など
住民主体のコミュニティ活動はまだまだこれからも衰えることはなさそうです.

2011年10月20日木曜日

知識科学シンポジウムのお知らせ

たいぶ遅くなりましたが,10月1日に開催されたJAISTフェスティバルで行ったデモには
たくさんの方々にご来場していただきました.この場を借りてお礼申し上げます.


さて,11月13日(日)に毎年恒例の「知識科学シンポジウム」が東京で開催されます.
場所は千代田区一ツ橋にある学術総合センターで,時間は9:55-16:35を予定しています.

「ナレッジマネジメントの多面的展開」というテーマで本学の教員をはじめとして,
一線で活躍されている研究者,宇宙開発に携わっている方などの講演があります.

他にも本学で研究に励んでいる学生さんたちのポスター発表も用意されています.
入学志望の方々はぜひお越しになって,本学でどのような研究が行われているか
一度ご覧になってみることをおすすめします.本研究室からは2名発表予定です.

参加申し込みとプログラムの詳細はこちらより.http://www.jaist.ac.jp/KSS14/


2011年9月26日月曜日

JAISTフェスティバルのお知らせ

来たる10月1日に北陸先端科学技術大学院大学にてJAISTフェスティバルが開催されます.
これまで主に入学希望者向けに 実施されていたJAISTオープンキャンパスから,
能美市や能美市商工会との共催で地域住民の皆さまが楽しめるプログラムに変わりました.
当日は研究紹介だけではなく,地元中学校の吹奏楽や小松うどんなどの出店もあります.
プログラムの詳細はこちらよりアクセス.http://www.jaist.ac.jp/festival2011/index.html

私が所属している研究室では,研究のデモンストレーションとして3つの展示を用意しています.
ひとつはロボットとの視覚的インタラクション,もうひとつは左右が反転するメガネの体験,
そして3つ目は私が担当する「マネーココロジー~あなたの価値観教えます~」です.
これだけでは何のことだかよくわからないと思いますので,下に宣伝の画像を載せておきます.

   

他には研究室メンバが企画に携わっている高校生・高専生を対象とした科学教室もあります.
「体験!未来のモノづくり」と題して普段触れることの少ない3Dプリンターやレーザーカッター
などの自動工作機械を使って自分オリジナルの立体物の作成に挑戦できるそうです.
まだ参加者を募集しているそうなので,興味のありそうな高校生がいらっしゃいましたら
右のページから申し込みしてください.http://www.jaist.ac.jp/festival2011/kagaku.html

2011年9月20日火曜日

地域通貨「げんき」と「未杜」

9/10-11に地域通貨が持続的に流通している事例を調査すべく,
大阪府寝屋川市の「げんき」と兵庫県丹波市の「未杜(みと)」を
運営されている方々や会員の皆さまからお話しを聞かせていただきました.

「げんき」はNPO法人地域通貨ねやがわが発行している紙券型の地域通貨で,
寝屋川市内でのボランティア等を通じて手に入れることができます.
手に入れた「げんき」は寝屋川市内の19の商店街で買い物する際に使えたり,
別のボランティアをお願いする際の謝礼として使えます.



ここは「げんき」が一番多く使われている大利(おおとし)商店街です.
全81店舗,生活するためのほとんどのものをここで購入することができます.
「げんき」は前身の「ありがとう券」の頃より10年も続いている地域通貨です.

私は,長年ボランティアの対価として地域通貨が支払われれば,
もはやそこには親しい人間関係が形成されて,地域通貨を介さなくても
ボランティアが成立するのではないかと考えたのですが,
実態は逆のようで,地域通貨よりも現金を求めるケースが増えているそうです.
やはり需要があるボランティアは高齢者のサポートで,
特に介護保険適用外のサービスが求められているようです.
ですが,高齢者サポートは,ボランティアの中でも担い手が少なく,
内容もしんどいと感じる方が多いそうです.

地域通貨よりも現金が欲しいという現状では,
受け取る方も支払う方も「げんき」がどうして始まったのか?
その理念を思い返さなければ「げんき」を通じたボランティアも
通常の現金によるサービスに変わってしまうのかもしれません.

しかしながら,「げんき」の発行金額は年々増加傾向にあり,
平成22年度には600万円を超えています.
ボランティア以外の個人購入がほとんどない現状を考えると,
「げんき」によるボランティア活動は下火にはなっていないことがわかります.

また,大利商店街では「げんき」の利用促進に積極的ですので,
ボランティアという非商業活動と商店街での購買活動という商業活動が結びつくことで
地域を盛り上げるという「げんき」による街づくりはこれから本格化しそうな感じです.

一方で丹波市の「未杜」は,120名程度の会員の中だけで流通する通帳型の地域通貨です.
こちらはNPO法人丹波まちづくりプロジェクト事務局が運営を行っており,
「人権・環境・共生」がコミュニティのテーマです.
基本的に「未杜」のやり取りは会員のみで行われるので,
互いに顔の見える相互扶助や仲間作りが実現されていると感じました.

コミュニティ内で発行されている未杜新聞の始めには先ほど挙げた
3つのテーマ(人権・環境・共生)に沿ってこんな言葉が書かれています.

あなたの参画が多様性を認め合うコミュニティづくりの輪へ
あなたの余剰を分かち合う優しさが丹波の自然をまもる輪へ
あなたのすてきな能力の提供がコミュニティの自立と共生へ


今回10名ほどの会員の方々にお会いしましたが,
実に多種多様な方々ばかりで驚かされました.
主婦だけではなく海外勤務されていた元商社マンや造園業の方,
役所のOBや病気を克服された方...etc.
普通ならば価値観がぶつかりあって統制がとれないのでは?
と心配になるところですが,これが多様性を認め合う未杜の特徴なのでしょう.
さらに未杜では会員ぞれぞれの能力を生かすべく,
月に1回井戸端会議と称して会員が講師となり,自由な論題で講演を開くのです.
どんな人でも自分の得意分野で社会に貢献できるんだ!
そのことを未杜は実践をもってコミュニティに生かしています.
(井戸端会議は2001年から現在まで続いているそうです)



会員の皆さんとの会合の中で,こんな質問を受けました.

「ある方がいつも大幅なマイナスになっていてそのことを気にされている.
皆さんなら何と声をかけてあげますか?」

私は同じゼロサムゲームである先物市場を引き合いに出して
次のような趣旨の回答をしました.「先物市場は自分の持っている
お金を増やそうとする利己的な人たちが参加するコミュニティなので,
プラスになった人だけが生き残り,マイナスになった者はコミュニティから離脱していきます.
しかしながら,皆さんは3つのテーマに沿ったコミュニティを作ろうとして参加しているので,
マイナスになる人がいても会員から非難する者はなく,
その人を含めてコミュニティが形成されているのです」と.

今回の調査も含めて地域通貨には目的や用途にあわせて
様々なタイプものが存在していることを再認識させられました.
いずれの地域通貨も持続的に流通している一番の要因は
運営者の努力や工夫であることは間違いありません.

現在行っている地域通貨の流通メカニズムの研究も運営者の
少しの支えにでもなるような成果を出せるよう取り組んでいきたいと思います.