2010年8月19日木曜日

バトル

7月下旬から8月31日まで通勤に使っているLine2のトラムが
工事のためにポルタノーヴァ駅で折り返し運転しています.
この事実に気づくまで,またショーペロ(ストライキ)か?と思っていたのですが,
停留所にそれらしき看板と線路のアスファルトをはがしていたのを見て確定に至りました.
そのため,トラムが自宅近くまで乗り入れていないので,現在はバス通勤をしています.

そんなバスに乗っていたある日のこと.ベビーカーを押した若い黒人女性が乗ってきたので
入口近くで立っていた私は,そそくさと奥のほうへ移動しました.
それからちょっとすると,その女性と60歳くらいの初老の男性が言い合いを始めました.

言ってることはわかりませんでしたが,どうもベビーカーが男性の荷物にあたったみたいです.
こういう言い合いは何度も見かけているので,
すぐに収まるだろうと思ったら,ふたりの熱はどんどんヒートアップ.
周りの乗客を気にすることをなく,互いに大声で罵倒しあっています.
日本で子どもを抱えた女性と初老の男性が大声でケンカをするなんて考えられないのですが,
イタリアでは性別年齢関係なく,ケンカはしばしば見かけます.

どこの国でも見るに見かねて仲裁しようとする人はいるようですが,
なぜか仲裁者までもがケンカに巻き込まれてヒートアップする始末.
そそくさと奥に逃げてよかった...ホッとしていると,
横にいたおばあさんが「よかったわね」と私の心を察してくれました.

このケンカ,バスを降りてからもしばし続いていました.
携帯を片手に怒鳴っているイタリア人男性をよく見かけますが,
女性も自己主張は激しくしっかりするようです.

ちなみに,トラムやバスで立っている女性を見かけると,
イタリア人男性はすぐに席を譲ることが多いです.
相手が老人であろうが若者であろうが,ささっと一声かけて席を譲ります.
なので,女性が立っている前で私が座っていると,ものすごいプレッシャーを感じます.
ああやって華麗に身のこなしができる紳士に,私はまだまだなれそうもありません.