2011年3月12日土曜日

大地震

イタリアの友人であるMatteoからSkypeで今回の地震を心配する連絡をもらい,
ブラジルからは我々のガイドを担当してくれたClecianeから研究メンバの
安否を気遣うメールをもらいました.

世界各国で大地震による日本の被害が大々的に報じられているようです.
石川県では特に大きな被害もなく,無事である旨をふたりに伝えました.
国は違えど,人と人との結びつきの強さを感じさせられました.

追記:
その後,イタリアでの受入研究者だったTerna先生からも無事かどうか心配する
メールをいただきました.イタリアのメンバも心配してくれているようです.

2011年3月11日金曜日

パルマス銀行 後編

施設内部には銀行の他にも裁縫工場や研修施設,そして洗剤工場も併設されています.
地域の女性や若者向けのいろいろなプロジェクトもここより生み出されています.



工場で作られたものは,入口にあるショップで売られていました.
もちろん地域通貨での買い物もOKです.他にも民芸品などたくさん売られていました.



週に一度開催されている住民集会にも参加させてもらえました.
開催前に貨幣意識アンケートを全員に回答していただけました.
集会はダンスあり,歌あり,真面目な話もありと,日本のそれとはだいぶ異なるものでした.
エンターテイメントも入れることで集会の間口を大きくしているのでしょうね.



その際に地元新聞の取材も受けました.日本人の研究者がはるばる地球の裏側まで
やってきたことがめずらしかったのでしょう.翌日,写真入りで掲載されました.



州政府を訪れたときには,なんと州知事との面会もかないました.
このときの写真はパルマス銀行のブログのほうにアップしていただけたようです.
(州知事に会うのに半袖短パンは本当に申し訳なかったです)
http://institutopalmas.weebly.com/1/post/2011/02/arigatou.html

インタビュー後,州政府の職員のひとりが私のほうへ来て
Kobayashiという名字はサンパウロの日系人に多いんだよ,なんて話をしてくれました.
日本でも多いほうの名字ですからね,当然日系人にもたくさんいることでしょう.

あと,住民組織であるASMOCONPの30周年パーティにも偶然に遭遇し,
ブラジルのお祭り気分をちょっとだけ味わうことができました.



パルマス銀行近くの別の食堂でブラジル名物フェジョアーダも食べました.
フェジョアーダを食べたいと言ったら,作ってあげるから翌日また来なさいと言われ,
翌日にその食堂へ行ったら,きちんと約束を守ってくれて出されたのがコレです.



最後にパルメイラ地区の広場に書かれていた印象深い言葉を紹介します.
「神は世界をつくったが,パルメイラ地区は我々がつくった」

この地域に5日間滞在して,ここの人たちの想いを素直に表している言葉だと感じました.



これにてブラジル編をおしまいにします.
また何かイベントがありましたら更新することがあるかもしれません.

2011年3月10日木曜日

パルマス銀行 前編

本来ならばブラジル滞在中にブログを更新していこうと考えていたのですが,
連日朝から晩まで調査していたので,ブログを更新している余裕がありませんでした.
既に帰国して10日経っていますが,調査先のパルマス銀行を中心に2回にわけて
フォルタレザの郊外の様子や現地の人々との交流を振り返ってみたいと思います.



今回訪問したパルマス銀行は,フォルタレザのパルメイラ地区で流通している
地域通貨や地元住民へのマイクロクレジットを運営している小さな銀行です.
調査内容については,近いうちに報告書が刊行される予定です.
それまではウィキペディアのパルマス銀行のページなどで補完ください.

パルメイラ地区はかつてジャングルだった地域で,ところどころにヤシの木も見られます.
もともと沿岸部にあったスラム街の人たちをリゾート開発によって強制的にこの地域へ
移住させたところから歴史が始まります.なので,いまだにこの地域は貧困層がほとんどです.
車ではなく馬も貴重な輸送手段のままのようです.またがって走っている人も見かけました.



そのヤシの木がパルマス銀行のシンボルマークにもなっています.
ヤシの木があるということは,熱帯気候ということ.気温30度以上かつ雨季なので,
蒸し暑い日がずーっと続きました.もちろん半袖短パンでいたのですが,
そうしたら蚊にいたるところを刺される始末.デング熱も怖かったのですが,暑さには勝てず.



パルマス銀行のメインフロアには大きなチェ・ゲバラの写真が.
ゲバラTシャツ着ている人や,なかにはゲバラの格好を真似している人もいたので,
いまも南米の庶民のあいだではゲバラは絶大な人気を誇っているようです.



ランチは銀行の近くにある食堂でいただきました.銀行から出るときには
街中でカメラを出さないようにきつく言われました.やはり窃盗が多いようです.
ですが,街中を歩いていてもそれほど危険は感じませんでした.

ライスとパスタ,それにメインにソーセージをつけて6レアルくらいだったでしょうか.
1レアル=50円なので,安い食堂なら300円くらいでお腹いっぱい食べられます.



地元若者たちの演奏も聴かせていただきました.やはりこちらの音楽は騒がしくノリがいい.
カーニバルのシーズンなので,都市部に出張して演奏するための練習をしていたようです.



パルメイラス地区で2番目に大きなスーパーを訪問.
オーナーの自宅にもなっている屋上テラスからパルメイラス地区を望みます.
山になっているところは,かつてゴミの埋め立て地だったところだそうです.



ブラジルの主食はお肉.ご家庭には炭焼き用のストーブが設置されています.
若いうちは嬉しいですが,30歳も過ぎると肉ばかりはキツイですよね.
ですが,ブラジルでは老若男女問わず肉をたくさん食べてました.