2010年12月22日水曜日

La Belle

レージョ劇場における今年最後の舞台はバレエ「眠れる森の美女」.
チケットもオペラよりは簡単に取れたので,この度生まれて初めてバレエを観に行ってきました.



レージョ劇場横のイルミネーション.ユーロスターにあった雑誌に掲載されていたのですが,
まったく見物客がいませんでした.レージョ劇場がすぐ横にあるのにどうしてでしょう?



レージョ劇場の入口.オペラのときにはなかったパネルが観客を迎え入れてくれます.



アリーナ席はどこからでも視認性が良いことがわかっていたので,今回は安めの後方席を確保.
一番後ろのほうでしたが,観劇するにはまったく問題ありませんでした(パルコはどうでしょう?)



オーケストラピットの中.こんな風になっているんですね.幕の間に覗きに行くことができます.
練習もここでしているので,舞台開始前からもアリーナ内には音楽が鳴り響いています.

今回演じるのはモナコにある「モンテカルロ・バレエ団」.名前を聞いてもさっぱりですが,
それなりに名の知れたバレエ団なのでしょう.演奏はレージョ劇場のオーケストラです.

一応ストーリーはネットでさらってきたのですが,正直言って途中で完全にロストしました.
なぜなら,私が事前に勉強したストーリーとは違う流れになっていたからです(たぶん).
展開を理解するのが難解だったので,純粋にダンスと音楽,そして衣装を楽しむことにしました.

バレエに対して典型的な固定観念しか持っていなかった私にとって,
この舞台は私が持っていたそのイメージを完全に壊されました.
まず衣装,バレエというと白いヒラヒラがついたものだけと思っていたのですが,
ダンサーが奇抜で幻想的な衣装を身にまとって現れたことに衝撃を受けました.
さらに,巨大なシャボン玉の中に入った女性が現れたりして,現代的な演出もチラホラ.



ダンスも人間ってこんな動きができるんだというくらい自由自在に飛び回っていました.
バレエって少数のものかと思っていましたが,大勢で統一的に揃えられた動きもあるんですね.
それが音楽と相まって融合美を生み出す様は,バレエにしかできないのではと思いました.

帰宅後に本作について調べてみたら,日本でも同じ演目が上演されたことがあったみたいです.
モンテカルロ・バレエ団のマイヨーという演出家が鬼才と言われる人で,伝統的なものに
かなり斬新なアレンジをかけて上演しているようです.ストーリーが追えないのも納得です.

これにてトリノでのイベントもおしまい.あとは帰国に向けて自宅の片付けをしなくては...
自宅にある荷物がすべてスーツケースに入りきるか,それだけか目下の悩みの種です.