2010年11月23日火曜日

11月のミーティング

冒頭に今日が年内最後のミーティングになるとのアナウンス.
12月はミーティングもイベントもないようなので,私にとっては寂しい限り.
ですが,Terna先生が「Shigetoは今日でみんなと最後になるけど,
メーリングリストからは外さないので,これからも繋がっていよう」と言ってくれました.
とてもありがたいことです.でも,まだしばらくは帰国しませんよ.

このミーティングは一部メンバが流動的で外部スピーカーもよく現れます.
今日はローマ大学からドクターの女性がやって来て最初にトークしてくれました.
私よりも年齢がかなり上に見えましたが,ドクターの学生とのこと.
JAISTもそうですが,トリノ大学でも40代や50代の学生は珍しくありません.
Ugoと立ち話しているときにも,彼と同じ年くらいの男性が話しかけてきたので
「同僚かい?」と聞いたら,「僕の学生だよ」と言われて驚いたことがあります.

トークは労働におけるインセンティブをどのように与えるのか?
コンピュータによる管理・評価システムなども導入されているようですが,
果たしてそこには一貫性が存在しているのか?シミュレーションによる検討です.

ドラッガーによる有名な"Management by Objectives"は確固たる評価を得ていますが,
経済学的な理論的裏付けってどのくらいなされているのでしょうか.
知識科学にも大いに関する分野なので,研究科でもこういうアプローチで
経営学の世界に迫る研究がなされると幅が広がるでしょうね.

院生さんはノンパラメトリック検定のひとつであるWald-Wolfowitz runs testについて紹介.
ずばり研究の話ではなく,シミュレーション解析に使う統計手法の説明といった感じでしょうか.
ミーティングでは広く共有したほうが良い知識もこのように発表として求められます.
あとは,やはり統計ソフトにそのままデータを放り込むのではなく,
どういう計算するから検定結果に有意性があるといえるのか.
ここまで理解しないと正確に適用できないという考えもあるのでしょう.
説明が足りないところは珍しく厳しい突っ込みがいろいろと入っていました.

最後にTerna先生からNetLogoとRの連携ツール"NetLogo-R-Extension"の紹介.
NetLogoにRの記述を直接書き込むことでRの計算と描画が使えるというすぐれものです.



試しに使ってみました.描画はともかく,Rの機能が使えるのがありがたいですね.
設定が少し面倒くさいところがありますが,ドキュメントを読めばすぐにできます.
ただし,Rの最新版には対応していないみたいなのでご注意を(R 2.10までだと思います).