浅沼さん滞在2日目の夜はちょっと嗜好を変えて中華を食べに行こうということになり,
カステッロ広場近くにある「都城酒楼(Du Cheng)」というお店に行きました.
リスボンで中華料理に対する良いイメージができていた私は,
トリノでもさほど外れないだろうという淡い期待を抱いていました.
しかし,その淡さに厳しい現実が突きつけらようとはこのとき思いもよりませんでした.
中国人が経営しているらしく,店内の装飾も割としっかりして良い感じ.
メニューも英語での表記があって,青椒肉絲と日式海鮮麺,麻婆豆腐を頼みました.
そして事件は起こりました.出てきた海鮮麺がインスタントラーメン!!!
しかもカニかまみたいなものが入ってる.この時点で嫌な汗がたらり.
味もどうやら同封の粉末スープをそのまま使っているようで,お湯が少ないからしょっぱい.
青椒肉絲は,ピーマンをざっくり切ったものと牛肉が入っているだけ.「絲」は細切りですよね.
麻婆豆腐は,挽肉もなければ豆腐もスープとまったく絡み合っていません.
青椒肉絲と麻婆豆腐は許せても,もの凄く味の濃いインスタントラーメンはないでしょう.
日本人だと思ってバカにされているのかとも思いましたが,
周りもさして代わり映えのしない料理が出されている模様.
しかもしばらくすると次から次へとイタリア人のお客さんが入ってきて,店内は満席状態.
日本なら数ヶ月と持たないでしょうが,イタリアではこういう味がうけるみたいですね.
「地球の歩き方」やトリノのレストランを紹介してくれているサイトにも載っているので,
個人の好き嫌いもあるかと思いますが,私にはちょっとお勧めできない味でしたね.
それとも最近は,味が落ちてきてるということなのでしょうか?
このお店は,メニューも豊富で価格も割と安いですが,中華料理を名乗っているお店が,
あの味付けのインスタントラーメンを出すのはいかがかなと思います.
まともに飲み食いできたのは青島ビールだけ.浅沼さん,本当にすみませんでした.
ネタ次いでに日本料理屋に行ってみようということになり,
これまた自宅近くの「daiichi」へ(漢字をあてるとおそらく「第一」).
ここはタイ料理と日本料理の二枚看板という不思議なお店ですが,
ウェイトレスに事情を聞いて合点がいきました.料理人がすべてタイ人なのです.
ですが,オーナーはイタリア人のようで,店内でしきりにあれこれ指示を出していました.
このお店も店内はイタリア人のお客さんで満席.入店を待っているお客さんもいました.
トリノでは私が知るだけで4軒日本料理屋がありますが,いずれのお店も結構繁盛しています.
「daiichi」では,海外向けの一番搾りやサッポロ黒ラベルも置いています.
メニューはローマ字表記の日本語.中には「Tatami」とか名前から想像できないメニューも.
Nigiriは結構ネタも新鮮でいけました.特にサーモンはおいしかったです.
浅沼さんが注文した「Battera」.イタリアでバッテラはないだろうと思ったら,
料理を持ってきたオーナーがさりげにイタリアンバッテラと付け加えていました.
モッツレラチーズの上にズッキーニとナスが乗っています.
どうやらバッテラのように押してあるということのようです.
味は日本人には何ともいえない不思議なものでした(笑).
全体的に値段はそこそこお高めで,日本で食べる1.5倍から2倍はしました.
日本の味とは異なる食べ物なので,また食べに来たいとは思いませんでしたが,
現地の日本料理を知る上で一度来てみたのは良かったのかもしれません.
浅沼さんは,翌朝の電車でアンコーナへ帰宅.
チェゼーナの長友選手の試合を見たいねという話になったので,
チェゼーナかトリノで一緒にサッカーを見に行けたら嬉しいですね.