2010年10月10日日曜日

採録決定

博士前期課程から続けてきた人工市場シミュレーションの研究をまとめた論文が
投稿していた英文雑誌に採択されたと事務局から連絡を受けました.

投稿したのが昨年10月でしたから,丸1年かかっての採択となります.
ですが,論文自体を書き始めたのは投稿よりも半年以上前になりますから,
もっともっと時間がかかっていることになります.そういえば論文合宿もはりましたっけ.

論文合宿は昨年5月に福井で行いましたが,総括には「今月中に投稿する」と書かれています.
実際にはそこから5ヶ月かかっているので,行程が大幅に遅れ気味だったことを反省します.

学術雑誌に投稿することも英語で本格的な論文を書くのも初めての経験だったので,
ある程度の時間がかかるのは必然なのかもしれませんが,日本語に比べて書き上げようという
気持ちを維持し続けるのが難しかったです.単に論文を出版するというだけなら日本語のほうが
圧倒的に早いわけで,おそらく査読結果への対応もすんなりとこなせることでしょう.

ただ,書き上げた自分の論文を多くの研究者に読んでもらうためには英語でなくてはなりません.
イタリアに来て自分の研究を説明したときに,論文はないのか?と聞かれることがままあります.
そんなときに日本語ならあるけど...などと言うと,とたんに食いつきが悪くなったりもします.
業績の積み上げも大切ですが,やはり書いたからには読んでもらわないと意味がありません.

書かなくてはならないというモチベーションだけではなく,海外にいるである多くの読者が
自分の研究論文を読んで刺激され,またフィードバックをくれるというシーンを想像してみると,
執筆のモチベーションも上がるのではないかと,こっちに来てから思った次第です.
至極当たり前の話なのかもしれませんが,そんなことをイタリアに来て再認識させられました.

とはいえ,まだ出版ではなく採録決定なので,英文校正など出版へ向けた作業も残っています.
最後まで気を緩めず,なるべく早く皆さまのもとへ論文を届けられるよう努力したいと思います.